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エンタ飯 ENTAMESHI  <Vol 3>

フリーアナウンサー/ジャーナリスト 横井 弘海さん

テレビ東京のアナウンサーを経て、国際派のジャーナリスト/フリーアナウンサーとして活躍されている横井弘海さん。世界中のVIPとも交流を持ち、これまでに彼女が訪れた数は、なんと70か国!それでも、「世界中には199か国もあるといわれるので、まだほんの3分の1ですよ」と微笑みます。

世界の多くの国々を取材していらっしゃる横井さんに、日本とは異なる各国の食事情についてお聞きしました。


 

私が世界の食事情について取材したのは、テレビ東京アナウンサー時代の「大使の国のたからもの」という番組がきっかけです。

取材で伺った各国の大使や、いわゆるVIPの方々のお宅はとんでもない大豪邸が多く、マイホームやマイカーといったレベルは遥かに超えて、マイリバーやマイビーチ、マイマウンテンをお持ちのような大地主や男爵もいて、まずはそのお金持ち度にびっくり。なので、当然食事をいただくお部屋も超リッチ。調度品や食器が素晴らしいのはもちろんのこと、テレビドラマの中にしか存在しないだろうと思っていた、と~っても長いテーブルなんかも実際に目にしました(笑)。しかも、各国大使がゲストにお出しする食器には、国の紋章が入っていて、さすがお国の代表のお宅‼ と感動するのです。

世界の、それもみなさんがあまり行かない国の料理というと、ちょっとびっくりするような、「ゲテモノ」の料理がでてくるのじゃないかと思われるかもしれないのですが、大使たちがゲストに出す料理は、客の好みや食習慣への気遣いを忘れることはありません。その国を代表するおいしい名物料理の数々を紹介してくださいましたが、それに加えて、西洋料理など日本人にも食べ慣れたものが出されていました。今は流通が発達したので、その気になれば世界の食材が手に入りますよね。たとえば昔の北欧なんかは、その気候から手に入る農作物もかなり限られていたようですが、流通がよくなった今では、そのようなこともなくなりました。そういった理由からも、ゲテモノ料理は今ではあまり食べられなくなっているのではないでしょうか。
唯一、アフリカのある国の大使が、「どうぞ、食べてみてください」と満面の笑みで勧めてくれた、「キャタピラー」と言っていましたが、イモムシの黒焦げのフライは衝撃でした(笑)。大使がジャケットのポケットにこっそり忍ばせて持っていらしたという貴重な珍味に対して、その感想を「しょっぱい!」と言ってしまったのですが、いま考えると、失礼でしたね。

もちろん、海外では外で食事をすることもあるわけですが、その中でとびきりの体験だったのが、スウェーデンで“世界一臭い缶詰”といわれるシュールストレミング(発酵した塩漬けニシンの缶詰)を開けたことですね。世の中には臭すぎて飛行機に持ち込めない食べ物というのが存在しますが、これもその一つ。ドリアンなんかが有名ですが、もしもこぼれてしまったら、その臭さに乗客が耐えられず、飛行機が飛んでいられなくなるレベルの臭い食べ物なわけです。スウェーデンのスーパーマーケットには普通に売っていますから、大したことはないだろうと高を括りながらも、万が一のことを考えて、缶を開けるのは、かの有名な氷で出来たアイスホテルの屋外の広い雪原にしました。そして、直径10センチにも満たない小ぶりの缶詰を5人で取り囲み、やおら、缶切りで「プシュ!」

シュールストレミングの臭さたるや、ドリアンなんか比べ物になりません。本当に半端ない。冗談抜きで、耐えられない臭さ。実際に缶詰をあけたとたんに、目まで痛くなるような臭さに、とてもその場にはいられませんでした。大げさじゃなくて、そこにいた全員が四方八方、缶詰から20メートルくらいは逃げたんじゃないかな(笑)それでもまだ臭いがするんですから、“世界一臭い“といわれるのも本当に納得でした。そんなわけで、缶をそれ以上、開ける勇気のある人がおらず、じゃんけんで負けた一人が鼻をつまみ、缶を片付け、試食まで到達することが出来ませんでした。

最近では、3月にメキシコのロスカボスというリゾートに行った時、先住民族の伝統的な食事を食べに行きました。さりげなく普通に見えた料理のトッピングにアリやサソリがいて、ひっくり返りましたけれど。小さな黒いアリはキャビア⁈、小さなサソリは川エビの唐揚げだと想像すれば、それなりにおいしかったです。

私、決してゲテモノぐいではありません。でも、食べる事も、飲む事も?大好き! 世界中の人がどんなものを食べているか、とても興味があります。また、機会があれば、皆さんと、世界の食文化を共有できたらと思います。



横井 弘海(よこい・ひろみ)プロフィール

東京都出身。慶應大学法学部卒。テレビ東京アナウンサーを経てフリーに。司会、インタビュー、講演などを行いながら、時事通信社などで執筆。各国駐日大使インタビュー連載をきっかけに海外観光取材を開始。現在、時事ドットコムなどで世界各国の観光紹介、時事メディカルでスポーツアスリートのインタビュー「一流の流儀」を連載中。著書に「大使夫人」(朝日新聞社刊)。NPO法人「ハートtoハート・ジャパン」理事

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