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第4回 腎を強くする 真冬の薬膳

国際薬膳調理師、フレンチ薬膳主宰の坂井美穂です。
年が明け、寒さも一段と厳しくなってきました。
暦の上では、一月は一年で最も寒い時期にあたります。

人間の体も、自然の四季の変化と共にさまざまに変化しています。
中医学では、春は「生」、夏は「長」、秋は「収」、冬は「蔵」の季節といわれ、冬は春のためにエネルギーをためておく、つまり「蔵する」大事な時期にあたります。

冬の間、エネルギーをためるために重要な役割を果たす臓器が、腎臓です。
腎は生命力の源で、腎臓のパワーが人間にとって必要な多くのものをつくり出しています。さかのぼると、生命の誕生の瞬間に、両親からもらったパワーが腎臓に送り込まれると中医学では考えられており、人間が生まれもつ先天的な力は、腎臓と大きく関係しているといわれます。

水分代謝においても、すべてを取りまとめる役割を担う腎臓は、大工さんに例えるなら棟梁みたいな存在です。腎が弱ると、さらに代謝が悪くなってしまいます。子どもの発育や成長、アンチエイジングにもつながる、腎を強くするためのおすすめ食材を紹介します。

◆黒いもの
黒豆(血の滞りやむくみを解消、解毒、疲れ目に)、黒ゴマ、キクラゲ、栗、黒米、海苔などの黒い海藻類

◆そのほか
タラ、ムール貝、クルミ、カリフラワー、キャベツ、ブロッコリー、マッシュルーム、クコの実、鶏肉(骨つき)、豚肉、羊肉、鹿肉、スッポン

おすすめ食材の中にある「鶏肉」は、ローストチキンや手羽など、骨ごと調理するとより効果が高くなります。生命力を補う効果の高い、骨のエキス(髄)を取り込むことが、腎によい効果をもたらします。

また、やはりこの時期には寒さを飛ばしてくれる食材もとりいれたいもの。
それには、下記のようなものがあります。

ネギ、ニラ、ラッキョウ、ハーブ(フェンネル)、シナモン、トウガラシ、干しショウガ、八角、サンショウ

チャイのようなスパイスティーや、温かい味噌汁もいいでしょう。ティースプーン一杯分の酒粕を味噌汁に入れて飲むことは、体を温めるだけでなく、乾燥対策にもなるのでおすすめです。

春はまだもう少し先ですが、冬の間にしっかり腎臓を強くしてエネルギーを「蔵」し、来るべき「生」の季節、春に備えてくださいね。

<今月のレシピ>
◆鶏手羽と栗の赤ワイン煮込み

(4人分材料)
鶏手羽 8本~10本
オリーブオイル 大1
塩コショウ 少々
トッピング パセリ 適量

・赤ワインソース
赤ワイン 200cc
てんさい糖 大1
みりん 大1.5
豆鼓 大1
味噌 大1.5
バルサミコ酢 大1.5
マッシュルーム 約10個
舞茸 1パック
栗(甘栗) 150g
シナモン 少々
オリーブオイル 大1

つくり方:
①鶏手羽に塩コショウし、鍋にオリーブオイルをひきソテーする。6~7割火が通ったら取り出す。
②豆鼓はみじん切り、舞茸はほぐし、マッシュルームは半分にカットする。
③鍋にオリーブオイルをひき豆鼓を炒め、香りが出たらマッシュルームと舞茸を炒め、その他の材料全て入れて煮詰める。半分くらいになったら、鶏手羽を入れ、栗は半分に手でほぐしながら入れる。
④煮汁が少なくなって、味がしっかりとしたら皿に盛り、パセリのみじん切りを散らして完成。

【セラピーポイント】
鶏手羽・・・腎中のエネルギーを満たし、成長発育を助けるほか、子孫存続の力も備える。
豆鼓・・・体内に蓄積する老廃物や病邪のもとを取り除く。体表の邪気も取り除く。解鬱効果。
味噌・・・脾胃を温め、働きを良くする。解毒効果。
栗・・・腎のエネルギーを補足する。健脳。
マッシュルーム・・・腎のエネルギーを補足する。水分代謝障害でできた水の淀みを解消。通便。
舞茸・・・五臓の働きが弱った時、働きをサポートする。気を補う。
シナモン・・・経絡を温めて通す。寒さを発散させる。

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坂井美穂プロフィール

2006年拠点を日本からパリに移し、モデルとしてパリコレクションなどのショーを中心に活動。
現在は麻布十番でフレンチ薬膳を提案しながら、身体の内から溢れる美しさや健康を追求した様々なサービスを展開。
料理教室やレストランとのコラボレーションイベント・数多くのレシピ提供・商品開発に携わる。
テレビ出演等のメディア活動も精力的に展開中。

昨年11月7日に「血めぐり薬膳」(A&F出版)を発売。

資格
国際薬膳調理師
パーソナルカラリスト

講師
東京健康科学専門学校 非常勤講師
国際食学協会 特別講師

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