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樋口直哉トークショー「山の恵みを味わう。ジビエの環境と豊かな食生活」

【イベントレポート】
国際北陸工芸サミット連携事業「多彩南砺ウィーク2017」関連
デリシャスタイム企画イベント

■日時:2017年11月11日(土)17:00-18:00
■会場:富山県南砺(なんと)市クリエイタープラザ 桜クリエ「カフェトリアン」
■ゲスト:樋口 直哉氏 (料理家、小説家、文筆家)

「多彩南砺ウィーク2017」(2017年11月10日~19日)におけるイベントの一環として、本ウェブブサイト連載コラムでもおなじみの樋口氏による「ジビエ」をテーマとしたトークショーが開催された。

南砺市はおいしい食材の宝庫! あまり知られてはいないが、イノシシ、シカ、クマ、キジなど、貴重なジビエを食すことができる地でもある。南砺市とジビエの“さらなるおいしい関係”を築くためには、まず「知る」ことが重要。ということでジビエに造詣が深い樋口 直哉氏が、「そもそもジビエとは」、「ジビエの魅力」、「普及させる上での問題点」、「おいしい調理法」などについて解説した。以下、簡単にその内容を紹介する。

「ジビエ」とは畜産物と区別する上で使われている用語。基本的にジビエ文化はヨーロッパから来たものだが、実は日本でも古来より食されており、その記録は『古事記』、『日本書紀』にも残っているそうだ。

昨今、日本では鳥獣による農作物の被害が著しく、被害額は累計200億円弱にものぼっている。それを受けて行政も有害動物駆除という観点で、“ジビエの振興”を試みている。

ヨーロッパでは王侯貴族が狩猟して獲った肉をゲストに振る舞うという文化が背景としてあったので、ジビエに「高級料理」というイメージがあるが、日本人は概して「固い」「臭い」という感想をもち、「おいしい」「ヘルシー」「高級」というイメージが少ない。この辺の改革を試みる必要がある。

また、ジビエの問題点のひとつとして「食品衛生法」との関係があることにも言及した。ジビエは畜産物ではないので、既存の食肉解体場が使えない。新しく処理場をつくるには建設費、維持管理費が必要。多くの自治体がつくってはいるものの、自治体単独での維持は難しい。

ジビエ料理にはいくつかのコツがある。臭みの消しかた、相性のいい食材の説明とともに、具体的な調理法が紹介された。例えば日本食では、シカ肉は薄切りにして春菊とともに「すき焼き」、イノシシ肉は「生姜焼き」がおすすめ。どうやっておいしく食べてもらうか、基本の料理にどれだけ近づけていくか、組み込んでいくか、普段の食卓にイノシシやシカが違和感なく出されるかを考えて、樋口氏はジビエ料理に取り組んでいるとのこと。

トーク後に設けられた質疑応答タイムでは、地元猟友会の方の発言もあり、猟師さんが日々感じているジビエを扱う難しさも共有できた。トークショー終了後は、同会場内で地酒試飲&ジビエスペシャルメニュー試食会が開催され、40名ほどの参加者はジビエ料理に舌鼓を打ちながら交流を深めた。

デリシャスタイムのレストランプロジェクト

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